顧客のニーズに応えるには、二要因理論で

新規事業の企画指導をしていて、ある企画担当者のアイデアを聞いている間に、
ハーズバーグの二要因理論を思い出しましたので紹介しておきます。

二要因理論は、簡単に言うと、仕事に対する満足度は、仕事のやりがい等あると満足度が上がる
「動機づけ要因」と職場の人間関係のように、悪いと満足度が下がる「衛生要因」の2種類が
あるということです。

旧三和総研在職中に、健康保険組合の仕事で企業の管理職に職場や家庭に関するアンケートを
取ったことがあり、それを統計的に分析したところ、その2つの要因が、下図のイメージグラフ
のようにパターン化されて出て来て、合点がいったことがあります。

この統計的手法が、当時「大発見」で、同社の顧客満足度調査手法に使われて、一時代を画したのですが、
背景にはハーズバーグの理論があったわけです。
ハーズバーグの研究は、仕事に対する満足度についてだったわけですが、ことは単に仕事に対する
満足度だけでなく、人間の満足感全般にも言えることが分かったのです。

この考え方を応用して、新規事業の企画をする場合にも、顧客にどのように満足してもらうかを
2つの要因を考慮に入れて企画・設計する必要があることが分かります。
ですから、あればあるほど満足度が上がる「動機づけ要因」=「満足度要因」に相当するものと、
無いと不満になる「衛生要因」=「不満要因」に相当するものは何かをよく理解しておいて、
双方を満たすような商品・サービス設計を行う必要があるということです。

例えば、納期遅延とか品質不良などは不満要因になりますよね。
ただ、いくら早くても、「まずい」では満足度は上がらないですよね。

新規事業だけでなく、既存事業の商品・サービスについても見直す際にも持ってもらえるといい視点
かと思います。

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